あなたには誰も使っていない実家、もしくは持ち家はありませんか?
総務省が5年ごとに行っている住宅・土地統計調査によると、2018年10月時点での全国の空き家は846万戸と、前回(13年)に比べ3.2%増加し、過去最高を更新しました。
総住宅数に占める空き家率は13.6%(13年は13.5%)とのことです。
この記事では、実家の空き家問題と、活用法について書きたいと思います。
平成2017年における国内の総出火件数は、39,373件、前年よりも6.9%増加しています。
驚くことに「放火」が9%と二番目に多い出火原因となっているのです。
空き家は、人の目が無いと思われ、周辺に燃えやすいゴミ、枯れ草などが散乱していることが少なくありません。
放火犯にとっては都合の良い対象になると言えます。
参考:総務省 平成29年(1~12月)における火災の状況
総出火件数の39,373件を出火原因別にみると、「たばこ」3,712件(9.4%)、
「放火」3,528件(9.0%)、
「こんろ」3,032件(7.7%)、
「たき火」2,857件(7.3%)、
「放火の疑い」2,305件(5.9%)の順となっています。
「放火」及び「放火の疑い」を合わせると5,833件(14.8%)となっています。
うわあ、大変だ!これは早く実家の対策を練っておかないといけないね!
確かに実家はあなたが住むところから遠いところにあり、管理が大変になるかと思います。
しかし、ご近所の方からすると、近隣の空き家が心配の種になっているケースがあります。
例えば野良猫の棲家になったり、雑草が生え放題になっていたり。
空き家ということを良いことに不法投棄をされてしまったり。
適切に管理をしているつもりでも、ご近所では不安になる要素が多くなるでしょう。
育った実家が築いてきた近所の方との関係が悪くなってしまうのは、寂しいことかもしれないねえ。
家は人が住んでいないと、劣化が進行してゆきます。
そして、不動産としての資産価値が失われていきます。
資産としての価値がある間に、解決策を練りましょう。
せっかくのあなたの資産である空き家を、活用しませんか?
家は一度買うと一生住むもの、
その様な古い考え方は刻々と変わってきています。
活用方法を見出せない空き家が、
誰かにとっては大きな夢、
希望の場になる可能性があります。
ファミリー世帯にとって集合住宅は悩みの種です。
など、この様な世帯には戸建てがとても魅力的です。
周りの家から遠い、という一見持ち主としてはマイナスに思えることが、
ファミリー世帯からすると、子供が騒いでも周りに気を使わなくて良いなど、プラスの要素になるんだね。
平日は都会で仕事や学校に勤しみ、
週末はゆったりと田舎で暮らしをしたいと思っている人たちがいます。
都市部やその近辺では、広いスペースの物件に住むのは難しいでしょう。
しかし郊外や田舎であれば、あなたの空き家の様な、
比較的容易に広い間取りの物件を見つけることができます。
プライベートな書斎やアトリエ、
広い庭でのガーデニングや畑、
友人を招いた庭でのバーベキューなど、
都会の狭いスペースでは実現できなかった趣味を実現できます。
その様な人たちにアピールすることで、
有効活用をすることができます。
みんなで外でワイワイ、良いねえ!
想像しただけでもワクワクするね。
都会に住みながら、地方の私立学校に毎日新幹線で通っている学生達が居ます。
中には片道2時間かけて通っている学生もおり、大きな負担になっています。
そんな中、父親は通勤があるため都会に残り、
母と子だけ通学する期間限定で地方に移住する傾向があります。
そのような方達に貸す場合、借りる期間も決まっているため、
賃貸した後に実家に戻ることを考えている人にとっては貸しやすい対象になるでしょう。
通学で疲れちゃう分、早く家に帰ってきてリフレッシュや勉強に体力を使った方が絶対良いよね。
そんな親子にアピールしちゃおう!
コロナ感染防止としてテレワークが進み、
これからの仕事のあり方が大きく変化しました。
業種によっては職場に行かずとも、仕事ができることに人々は気付きました。
地方においてもインターネットの高速化やITテクノロジーの発達していて、
場所に左右されることなく一定のパフォーマンスで仕事を行うことができるようになっています。
これもテレワークを実現できる大きな要因となっています。
新型コロナウイルスの影響による在宅勤務(テレワーク)実態調査(2020年)
全体の1/3は制度がないまま在宅勤務を開始7割以上が「収束後も、在宅勤務を継続したほうが良い」
参考 : 株式会社エス・ピー・ネットワーク
コロナ後もテレワーク、「オフィス消滅」企業が続々
まとまったお金が欲しい、もう実家に戻ることはない。
そんな人には売却をおすすめします。
また、その場合、所有者が住まなくなってから3年以内に売却することをおすすめします。
親が介護施設などに入ったことにより空き家となった実家は、
「マイホーム売却の3,000万円控除」が適用となる「3年目の年末まで」に売却するのが節税になります。
親が亡くなる直前まで住んでいた実家を売る場合は、
「相続空き家売却の3,000万円控除」が適用になりますが、
「3年目の年末まで」が期限となっています。
ただし介護施設などにいる親が実家の売却前に亡くなった場合、
「相続空き家売却の3,000万円控除」は使えないため、
親が元気な内に売却するのが得策だと言えます。
後回しにしちゃうと、控除ができなくなったり、固定資産税がかかったり、
いろいろ負担になっちゃうんだねぇ…。早めの行動が鍵と言えそうだね。
将来実家に戻る可能性がある人は、賃貸として貸すという選択肢になるでしょう。
その場合、所有者はあなたのままです。
そのため、貸し出す期限を決めておけば、数年後に実家を手元に戻し、
再び住んだり、子どもに相続したりすることができます。
会社の転勤や家族の事情などで、
何年したら戻ってくるとハッキリ決まっている場合は賃貸に出すことをおすすめします。
しかし、契約事項に記載がないのに、急に「自分の家なので出て行ってくれ」と入居者に言うことはできません。
定期借家契約をおこない、いつまでに出てもらうかを契約時にしっかり決めておく必要があります。
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